俺は彼女に溺愛中 。




「早坂 瑞希 。




中学の時から運動神経抜群、
サッカー県選抜でマスコミにも
採り上げられるほどの実力!





成績上位で、顔はもちろんイケメン!
お兄さんは某有名雑誌の読モ!





彼の特技は殺人スマイル!
優しくてカッコ可愛い笑顔で
落ちない女の子はいない!




いつも紳士で女の子にも男の子にも
優しくてカッコイイから着いたあだ名は



〝白王子〟!!!!!






……とのこと!!!

完璧すぎるじゃん!!
いいじゃん!!ゆずちゃん!!」









蘭ちゃんはツウ仲間からの
情報を私にペラペラと読むが、
どこを切り取っても欠点が無い。







「……いいじゃんって!!
もうっ蘭ちゃんったら!」









蘭ちゃんは私をじっと見ては
キラキラ目を輝かやかせる







……って本当に瑞希くんが
私を好きだなんて冗談に決まってる






……私をまたからかってるだけだよね?









「……蘭ちゃんったら
瑞希くんの朝の告白本気だと思う?」







私は少し呆れながら聞くと







「え?逆にあそこまでして
本気じゃないとか無いでしょ!!」


蘭ちゃんはそれに反して
キョトンとそう言う。






私が目を見開くと同時に
蘭ちゃんは私の肩をガシッと持つ




「……っわ!?」











「こんなにもいる人前で気持ち伝えるのって
簡単じゃないから……
冗談なんて思ってたら相手に失礼だよ…!


それはちゃんと向き合わなきゃダメだよ
ゆずちなら分かるでしょ?」







蘭ちゃんは真剣な顔でそう言った後、
私にニコッと笑った。






……気持ちを伝えることそれが
どんなに難しいか、私が1番わかってる
そう思ってたのに……






私はその瑞希くんの気持ちを
冗談という一言で誤魔化している。







ちゃんと気持ちはっきりしなきゃ……!









「ごめん、私…ちょっといってくる!!」

「うん!ゆずち行ってらっしゃい!!」




私は、お弁当を置いたまま
瑞希くんの元へと走り出した
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