俺は彼女に溺愛中 。
……ガラガラッ!!!!
鳴り止まない女の子たちの歓声を
かきわけるように、
「……ゆずっ!!!!!!」
「.........どうして……」
ーーーーハルの声が遮る。
「……あれ?珍しいねハルがわざわざ
俺に会いに来るなんて」
瑞希くんは私の前に立って、
ハルを見る。
「お前に会いに来たわけじゃねーけどな」
ハルは明らかにピリピリしていて、
私の顔を一切見ないで2人で会話を始める
「ちょっと……2人ともどうし」
私が口を挟んで、瑞希くんが
言った言葉で教室の騒音が静まる
「じゃあ、ゆずちゃん?かな?」
「それしかねーだろ」
ハルはチラッと私を見ると、
手を伸ばす。
でも、その手は瑞希くんに掴まれて
ハルの手は私の腕をすり抜ける。
「お前には渡さないから」
「それはどうかな」
ハルはその手を振りほどくと、
私の手を強引に掴んで、
勢いよく私を連れ出した