キミにコイしてた。
ひとつ年上のキミ。

今は何してるんだろう…

   ―8年前―


めんどくさいテストもやっと終わった。

中学2年のあたし。

ゆい 14才。


「全然できなかったぁ…。今回はかなりやばいゎ…。」

勉強が苦手なあたしは
前の日に徹夜しただけ


なら…テストできないのも無理ないわ…。


「あたしも全然ダメだったぁ。」

って言う友だちのマナ。

そういうこと言うヤツに限ってちゃっかり勉強してるし!!

できてるし!! 絶対!!


テストも終わり
下校の時間。


帰る人もいれば
部活の準備を始める人も

あたしは帰宅部なので
帰る人。


でも いつもあたしはすぐには帰らない

教室で友だちときのう見たドラマの話とかしながら
窓から校庭を眺める。


サッカー部の練習を眺めてるあたし


見ているのはキミだけ―



1コ上のあたしにとってあこがれの先輩。


ケン先輩。


それほど目立つ存在ではないけれど

顔もそれなりにいいし

サッカー部の後輩たちからも慕われてる感じがする


なによりも優しい笑顔が好き。


初めて先輩の笑顔を見たとき

体育館での練習風景を
友だちと見てたときだった。


ヤバかった。



(ホントにひとめぼれって あるんだぁ~)


心の中で
好きとあこがれがひとつになった。


先輩とちょっとでもいいから話しがしたい。

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