先生と準備室 後編

気まづい空気

車の中

「佳奈、帰ろ」

凌久の後について駐車場へと向かう。

車の前まで着くと、一気に悲しくなった。

ここに着いた時は車の中で…

あんな良い雰囲気だったのに…

今は、私の…気分が良くない。

「ほら」

助手席のドアを開けてくれる凌久。

「…」

やっぱり辛いよ…。

凌久の声も。

運転席に座って車を運転するカッコいい

横顔を見るのも。

いつもならカッコよくて見惚れるくらい

なのに…。