先生と準備室 後編
聞き覚えのある声がした。

凌久だ。やっと気づいたみたい。

「あ、いや、すいません」

突然声を上げたため周りの先生から

変な目で見られていた。

あ、そうだ!

「り…あ、大倉先生にお礼したくて」

危なかった。凌久って言おうとした。

ここでは"大倉先生"だよね。

「え?あー!バスの時の!?」

安田先生が私の話にのってくれた。

「はい、昨日母と電話してて話に
出てきて、お礼したくなって」

< 209 / 231 >

この作品をシェア

pagetop