先生と準備室 後編
半分以上残してしまう。

「やっぱり…具合悪…」

「着替えてくる」

「え、ちょ…」

また声が聞こえてないふりを

してしまう。

自分の部屋の中に入ると、壁を伝って

歩き、ドレッサーの引き出しを開けた。

「も…限界…」

私が手に取ったのは頭痛薬。

2錠飲んで、水で流し込む。

いつからだろう。

この薬の味に慣れたのは。

薬に頼ってしまう自分が嫌だ。

「ッ…」

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