先生と準備室 後編
「ありがと、凌久」

「だから手をね、繋ぎたかっただけなの」

そんな甘ったるい会話をしながら

凌久に手を引かれ歩いて家へ帰った。

「佳奈〜ケーキ食べていい?」

「良いよ〜」

ソファに座って凌久が、すっごい笑顔で

モンブランを食べていた。

私は部屋着に着替えソファに近づく。

「美味しい?」

「うん!もぉ、幸せすぎる」

「んふふ、良かった」

「佳奈」

ソファをポンポンと叩き私を呼ぶ。

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