先生と準備室 後編
これは、同棲してからわかった合図。

ポンポンと叩いた時は凌久が甘えたい時。

「なに?凌久」

「ケーキ佳奈も食べよ?」

「私、凌久のしか買ってないよ」

私は凌久のケーキ、一つだけを買った。

「佳奈、あーん」

ホォークを笑顔で差し出す凌久。

「ん?」

「ほら、あーん」

「いや良いよ。それは凌久の…」

顎をクイっと引かれ口に甘さが広がる。

「美味しいね。これ」

「でしょ〜?俺の好きな物、甘いもの
だから女子は好きなんだよね」

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