先生と準備室 後編
大丈夫、そう自分に言い聞かせ

スカートを強く握りしめ痛みに耐える。

下を見ていると、手が濡れた。

それに視界がボヤける。

「佳奈、着いたよ…ってどうした?」

窓を見ると凌久が住むマンションがあった。

「ん…ごめっ…大丈夫」

「涙溢れてる…」

凌久が私の涙を拭ってくれる。

「もしかして酔った?」

「…」

返事をせず首を横にふる。

「佳奈、正直に言って」

「大丈夫ッ…ほんと…大丈夫…」
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