先生と準備室 後編
ーー…

ーその顔グチャグチャにしてやりたい。

「…いや…やめて…いやだ…いや!!」

あの出来事が…蘇る。

ドンっと凌久を押し引き離した。

「あっ…」

今は凌久のキスなのに…

「佳奈?ソファに座ろ」

手を繋がれたままソファに座る。

私の体はソファの上の彼に拘束されたように

向き合わされる。

「ごめんね。キスして…
ていうか…血の味したじゃん…佳奈の唇…
こんなに切れて…」

優しく指で私の唇をなぞる。

「…」

どうしてそんなに優しく笑ってくれるの?

「木下から電話かかって来たの。
佳奈が川村に無理やりキスされた。
泣いてる。他のホテルとったから明日の朝
すぐに帰るねって」

知ってたの…

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