男装王子!
思いっきり仰け反る私の身体を、輝くんが支えてくれた。
そのおかげで、友じ…いや、りょーくんみたいにならなくて済んだ。
「輝くん、ありがとう!」
「ブッ…ッッ、い、ぃや…。無事なら…良かったけど…」
「輝んが黎たんの不意打ちを食らった…。輝ん大丈夫かい?」
「いや…、ちょっとトイレ行く……」
「漏らさないようにね、じゃあいってらしゃい」
「ガハッ……っ、…う、うん、いってきまちゅ…」
「…輝ん、君は悪くないぞ絶対に…」
私にはよく分からなかったけれど、りょ-くんは何かを察したように、慈愛の目で輝くんを見つめる。
「輝くん間に合ったかな?」
「…この話題はもうやめよう…、輝んは頑張ったんだから…」
……うーん、話の内容がいまいち理解できない…。