夜の音-元ヤクザとJKのアブない同居生活-

-甘い朝-

-甘い朝-


後頭部と背中に優しい感触。

「は、はる??」

ぎゅっと抱きしめられて、胸にうずまった顔は上げられない。

「起きてるの?」

「…………」

返事はないが、離される感じもない。

鼓動が速くなり、戸惑う。

「えぇ……?悠??寝ぼけてるの??」

「ん。あと少し、このままで……」

「へ……」

ぎゅーっと、強すぎない力が加わる。

「ごめん……何も聞かないで。今だけは俺の我儘ゆるして」

寝起きの掠れた声が耳に届いた。

「うん……わかった」

悠の我儘……。

ちょっと嬉しい。

普段は甘えてくれないから。

……すごくドキドキするけど。
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