夜の音-元ヤクザとJKのアブない同居生活-
「…………」

お互い何も言わず、静かな時間が過ぎる。

悠どうしたんだろう?

知りたいけど、何も聞かないで、って言われたしなぁ……。

ぐるぐると悩んでいると、悠の力が緩み、解放された。

布団から顔を出すと、俯き気味の悠と目が合った。

「……悠、おはよう?」

「お、おはよ」

短い返事のあと、今度は悠が布団を頭まで被ってしまった。

「!?えぇ……悠ー?おーい」

「…………」

向けられた背中を軽く揺すってみるも返事なし。


**********


「今、顔見せられない」

普段の冷静さはどこへやら。

那月をからかってはぐらかそうとか、言い訳を考えようとか、何もできなくて、やっとそれだけ言えた。

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