夜の音-元ヤクザとJKのアブない同居生活-
辛いことも、嬉しいことも、いろいろ、悠には見透かされてる。

「……ありがとー。うん、元気でた!」

駆け足で自室に向かう。

「着替えたらご飯作るね!」

「あぁ、頼む」

悠の返事を聞いて微笑むと部屋のドアを閉めた。

スクールバッグを床に置いて、着慣れた制服を脱ごうとスカートに手を掛ける。

ふと、壁に掛けたカレンダーに目が止まった。

「…………」

12/23、今日の日付から視線が下に。

12/31……あと一週間ちょっと。

年の終わり、私はある場所から逃げた。

忘れられない大晦日を過ごして、年が明けて、悠と一緒に暮らし始めた。

怯えながら過ぎた時間ももうすぐ一年。

何もなかった。

悠が一緒に居てくれた。

守ってくれた。

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