夜の音-元ヤクザとJKのアブない同居生活-
「……見たな〜?」

楽しそうな笑顔で、わざとらしく低い声で言われた。

「う……ごめん……」

「まぁ、もうとっくに知られてるから気にしてない。で?急いでどうした?昔みたいに一緒に入るか?」

「!?」

昔みたいに……!?

「……一回も一緒に入ったことないでしょ!」

「ははっ、バレたか……冗談だ。怒るな」

年上の余裕からか、たまにサラッと混乱させられる。

「このっ……性悪爺!」

「あ、それは……傷つくな。まだ老けてない自信はあったんだが……そうか、爺か……那月に言われるとグサッとくるな……」

思っていた以上に効果絶大だった。

「じょ、冗談だよ!?ごめんね?まだ全然格好良いし、爺……じゃなくて性悪中年!じゃなくて性悪兄貴……??くらい」

「……性悪は変わらないんだな?」

「うん。私のことからかうから〜……そうだ、シャンプー詰め替えないとかもって伝えに来たんだった」

「なんだ、それなら昼間掃除したときに気づいたからやっといたぞ?」

「…………」

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