夜の音-元ヤクザとJKのアブない同居生活-
さすが。

そうだった、珍しく連休で昼間も家にいたからマメな悠なら確認しないはずがない。

よく考えれば分かったのに……。

「俺の脱衣中に突撃しただけだったな?那月?」

ニヤニヤとした性悪顔。

「はぁ〜……あぁぁ……」

無駄に負けた感がすごい。

でも。

「悠の背中の、やっぱり格好良いなーって思った。悠が嫌でも、私は好きだよ?」

「そっ……か。ほら、もう戻れ」

静かな声で促されて、脱衣場のドアが閉まる。

キッチンへと戻りながら、

……怒らせちゃったかな?

入墨のことは何も言わなきゃ良かったかな……

と、悶々と考えた。

「ふぅ……」

気を取り直して、夕飯作らないと!

美味しいご飯で少しでも喜んでもらおう。
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