夜の音-元ヤクザとJKのアブない同居生活-
「……っ」

悔しさに顔を歪めた。

俺が、これ以上の幸せを願うのは罰当たりだ。

那月と過ごせる今があるだけで充分なのに。

俺は、何かあればすぐにでも壊れてしまう脆い今を守ることだけを考えてればいい。

欲望を圧し殺すように言い聞かせながら、半ば乱雑に体を洗い、湯船に浸かった。
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