■捕らわれの男■
やはり同じだった。
俺はこの紐が早く終われば良いと、せめてものと、振り返る事無く常人ならざる速度で手繰り続けた。
しかしどんなに手繰り寄せようとも、紐に終わりは見えない。そうしている内に一つの疑問を抱いた。時折手に当たる結び目。思い当たる節も無い違和感。
そして俺は推測する。
もしかするとこの紐は、繋がっているのではないだろうか?
メビウスの輪の様にグルグルグルグル…
何度でも
何度でも
知らずして必死で手繰っているのではないか?
そしてその輪から解放される時は、神のみぞ持つ力により弾かれるではないだろうか。
俺はこの紐が早く終われば良いと、せめてものと、振り返る事無く常人ならざる速度で手繰り続けた。
しかしどんなに手繰り寄せようとも、紐に終わりは見えない。そうしている内に一つの疑問を抱いた。時折手に当たる結び目。思い当たる節も無い違和感。
そして俺は推測する。
もしかするとこの紐は、繋がっているのではないだろうか?
メビウスの輪の様にグルグルグルグル…
何度でも
何度でも
知らずして必死で手繰っているのではないか?
そしてその輪から解放される時は、神のみぞ持つ力により弾かれるではないだろうか。