好きになっては‥‥いけない人

花······

「ただいま。」
「こら、不良娘。」
「ごめんなさい。連絡しなくて。
心配したよね?」
「うふふっ、まぁね。
だけど、花もお年頃だからね。
でもお母さん、安心しちゃった。」
「安心?」
「だって、花、園とお家の往復で
浮いた話しもないみたいだったから
どうしたものかと・・ね。
あっ、でもお父さん、
かなり心配していたからLINEでも
してあげて。休出で仕事に行ったから。」
「うん、わかった。
お父さんに連絡するね。
あのっ、お母さん
私ね、好きな人ができたの
その人が、お母さん達が無断外泊を
心配しているんじゃないかと・・
一緒に行こうか?と言ってくれたの。」
「ふぅ~ん。で、一緒に来なかったの?」
「私が、大丈夫だと言ったから。」
「そっか、残念。
    また、紹介してね。」
「うん!!ありがとう。
     少し、横になるね。」
「はいはい。」
二階に上がっていく娘を見ながら
小百合は、嬉しかった。

短大の時も恋愛もあまりなく
保育士になってからは
まったく恋愛から
かけはなれてしまって
正直、お見合いでもと
考え始めていた。
(園長先生からもお話し
頂いていたのもあって)

上の芹那と違って
花は、子供っぽい所があるから、
ついつい口うるさく
なってしまう。

芹那も恋人ができたと
言っていたが、結婚の話まで
進んでいないのか
家にも連れてきた事はない。

まぁ、夫の透は二人を可愛がって
いるから、嫁に出すときは
大変だろうな・・・
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