好きになっては‥‥いけない人
「私のせいで、
皆を傷つけてしまって
・・・ごめんなさい‥。」
「「「もしかして?えっ?‥‥‥。」」」
唖然とする三人に
「今日、会社で
大輝と山名君が話しているのが
聞こえてきて・・
その時・・
何を話しているのか
わからなくて・・
だけど・・だんだん
頭がひどく痛くなり
立ってられなくなって・・
崎平ちゃんが医務室に
連れて行ってくれた
鎮静剤を投与されて
眠りにつくとき
花の泣いている顔が
よぎって・・・
目が覚めた時は、
どうして、ここにいるのか
わからず
右手を動かすとわずかに
痛みがはしって
頭の中のモヤが晴れる?
感覚があって
欠けていたピースが繋がるような。
私は、あの時、わざとブレーキを
踏まなかったわけじゃないの
何か小さい動物が飛びだしてきて
ハンドルを切っただけなの。
大輝は、きちんと別れを伝えてくれた。
理由も、きちんと聞いた。
そりゃ、花が
大輝の好きになった人だと
わかって、ショックだったし
辛かった。
でもっ、花はっ、本当に可愛くて
私の自慢の妹だから・・・
だけど、私があの時
もっと、ちゃんとしていたら
花を大輝を
お父さん、お母さんを
巻き込まずにすんだのに・・
本当にっ・・ごめんっ・‥‥なさいっ‥」
と、泣きながら話す
芹那を小百合さんは
抱き締めながら泣いていた。