好きになっては‥‥いけない人

⑫・・前に


大輝と稜さんの元に行き
経緯を話した。

稜さんは、お姉ちゃんに
少しだけ話を聞いていたらしいけど
私達が報告すると
凄く喜んでくれて
直ぐに矢野先生を呼び寄せた。

矢野先生は、四季に来るなり
私を抱き締めて泣いてくれた。

あの日の大輝の様子を
二人が話してくれた

「とっても、大切で大事にしていて
愛しているんだと
わかったの。

そんな二人の幸せを祈るしかなくて
やるせなかった。」
と、二人は話してくれた。

大輝は、恥ずかしそうにしていたが
私は、凄く嬉しかった。

でも、本当に矢野先生と稜さんの
お陰だと心から感謝していた。
それは、大輝も同じ

大輝は、
「今日は、帰ります。
明日、花と一緒に花の実家に
行きたいと思っています。」
と、言った。
私が、えっと、言う顔をしていたら
「一緒の方がいいだろ
俺もお父さん、お母さんに
話があるし。」
と、言うと
矢野先生と稜さんは、
ニヤニヤしていた。

私も
「一緒にいてくれると嬉しいかな。」
と、素直に言った。

帰る大輝を駐車場まで見送る
やはり・・寂しいなぁ‥‥

「バカっ、そんな顔されたら
帰れないじゃないか
また、明日来るから。」
と、言う大輝に
抱きついてしまった。

大輝も抱き締め返してくれたから
「だって、寂しいなぁって
思ったんだもん。」
と、言うと
深いキスを、なんどかして
二人とも、息が上がり
「余計に、離れがたくなった。」
と、言う大輝に
笑ってしまった。
「じゃ、明日な。」
「うん、気をつけてね。」
と、言って
大輝の車が見えなくなるまで
見送った。

稜さんと矢野先生の元に戻り
冷やかされたのは
致し方ない・・・
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