好きになっては‥‥いけない人
両家の顔会わせも無事に終わった。
両親と大輝のお義母さん
お姉ちゃん、そして私達。
すごく幸せな一時を過ごした。
お姉ちゃんは、お義母さんの
話を聞いて、やはりびっくりして
「やはり、大輝は花じゃないと
ダメだったんだね。」
って、こそっと私に言って
苦笑いをしていた。
「次は、結婚式のときだね。」
と、話してその日は解散したが・・
お母さんとお義母さんは、
連絡取り合って
二人で出掛けたり、食事をしたり
しているらしい。
たまに、お姉ちゃんも入って。
私と大輝は、その話を聞いて
良かったねと話した。
そんな大輝もお父さんに
呼ばれて、新築の話や
ゴルフだ、飲み会だ、
と、仲良し・・
小さい時に父親を亡くした大輝と
息子が出来たら、いろんな事が
やりたいと思っていた父だけに
二人は意気投合していた。
「おかえりなさい。」
「ただいま、花。」
「ありがとうね、お父さんに
付き合ってくれて。」
「俺が楽しいから、
お義父さんといると。
でも、少しだけ。」
と言って、必ず私を抱き締める。
私の首元に顔を置いて・・
私は、大輝が出掛ける時は
お義母さんの家で過ごしたり
稜さんのお店に行ったり
矢野先生と三人で
話をしながら過ごす。
私達は、今は大輝のマンションで
暮らしている
大輝のマンションから
保育園まで少し距離はあるが・・・
朝食を準備して
二人で食べて
勤務に応じてだが・・
私が先に出たり、遅く出たり。
大輝は、毎回
「気をつけて行くんだぞ。」
と、言いながら
私にキスをする。
「うふっ、はい。
行ってきます。」
こんな会話ができて・・
あ~あ、ほんと幸せだな。
と、顔が綻ぶ‥‥‥
今日は、夕方、大輝が園に来て
園長先生にご挨拶をする。
終わり次第、今日は実家に
泊まる事に。
無事に1日の仕事が終る頃
大輝から、もうすぐ着くと
LINEが来ていた。
園長先生には、時間を頂いている。
私は、駐車場で大輝を待つと
直ぐに大輝の車が入ってきて
「お疲れ様、大輝。」
「花も、お疲れ様。」
と、二人で微笑みながら
一緒に園に行く。
先生方が、何事かと騒いでる
えっ、花ちゃん先生の彼?
カッコいい・・
素敵・・
羨ましい・・
と、ワイワイしていると
矢野先生に、
「はいはい、仕事。仕事。」
と、言われる始末
園長室に入ると・・・
「はじめまして、秋葉 大輝と
申します。
この度、綾瀬花さんと
結婚が決まりましたご報告と
園長先生には、是非、結婚式の際
お言葉を頂きたい旨のお願いに
伺いました。」
と、頭を二人で下げた。
園長先生は、
「まぁ、そうなんですね。
それは、それは、
おめでとうございます。
私で良ければ、お話させて頂きます。
でも、めい先生、素敵な彼が
いたのね?
沢山、お見合いの話を頂いて
いたけど断らないと・・」
って、爆弾を投下した。
大輝は、眉をピクピクしながら
「宜しくお願い致します。
それと、先生、
私は、花を離すつもりは
ありませんので、ご丁重に
お断りをお願い致します。」
と、言った。
園長先生は、
「あらっ、クスクスっ
はい、わかりました。」
と、言いながら
「めい先生、溺愛されてるわね。」
と、言われて
真っ赤になる私だった。