あなたと出会うため【完】 番外編【完】
「おめでとう~」

スッキリ晴々とした秋空の下、私達は結婚式をあげた。

春弥からのプロポーズを受け、すぐお互いの両親へ挨拶、そして両親の顔合わせ、その時に婚姻届にサインをして提出。
もう夫婦だからと住む所を決めて同居開始。
結婚式は1年後を予定として、ゆっくり準備することにした。

ここまでが、ものすごい早かった。なぜそんなに急ぐのか春弥に聞いたら

「和花をあのアパートにあのまま住まわせてたら、また樹が来るかもしれないだろ? それに1日でも早く一緒に暮らしたかったし、江本和花になってほしかったんだよ!」

って恥ずかしそうに話してくれた。
本当に私は愛されて幸せだ!

あの日樹に裏切られたのがきっかけで、もう誰かを好きになれる気も、人を信じられる気にもなれなくて、辛かった。

そんな私に寄り添ってくれて、大丈夫だよって優しく笑い続けて愛してくれた春弥。

辛かったけど、そんな日々は、春弥に出逢って幸せになるためだったんだと思えば もう傷ついたりへこんだりしない。
春弥を信じて一緒に生きていく。

「春弥 たくさん愛してくれてありがとう。私の旦那様として、パパとして、これからもよろしくね。愛してるよ 春弥。」

「俺の方こそ………………和花?今………パパって言わなかったか?」

「うん。言ったよ。パパ!」

「えっ?はっ?………うーん………って和花!」

「(笑)今3ヶ月だって!昨日判ったんだよ。春弥 嬉しい?」

「嬉しいに決まってんだろ!楽しみだな。………あまり無理するなよ!」

「うん。早く会いたいな。私達の赤ちゃんに。」


私達の幸せな日々はまだ始まったばかりだ。



~end~

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