甘くてやさしくて泣きたくなる~ちゃんと恋したい
自分の席につくなり、榎木課長に手招きされ会議室に呼ばれる。
再来月、新作のラムネが発売されるらしい。
「今回はその新作ラムネのネーミングを全社員から公募することが経営会議で決まったんだ。悪いけど至急全社員向けに公募文と掲示用ポスターを作製してほしい」
榎木さんはそう言いながら新作ラムネの写真を私の前に置いた。
そのラムネは白と水色、白とグリーン、黄色とオレンジとマーブル状のとても美しい色をしていた。
「とてもきれいなラムネですね」
「ああ、そうだろう?このマーブル感を出すのはなかなか難しかったんだぞ。販売部でネーミングを考えてもよかったんだが、なかなかいい案がでなくてね。できれば販売部以外の斬新な名前を考えてもらいたいと思って今回の公募に踏み切った」
「楽しみですね」
私はその写真を手に取り、どんな素敵な名前がつくのか思いを馳せる。
「もちろん、広瀬さんも応募してもらって構わないんだぞ」
「え?いいんですか?」
「もちろん」
榎木さんは優しく微笑み頷いた。
もう一度写真に視線を落とす。
甘くて、淡くて、瞬時に口の中で溶けてしまう儚いラムネ。
でもその儚い甘さが欲しくてもう一つ、もう一つって口に運びたくなる。
それは恋に似てるように思った。
「はい、私も考えてみます」
私は榎木さんの方に顔を向け少しだけ笑った。
再来月、新作のラムネが発売されるらしい。
「今回はその新作ラムネのネーミングを全社員から公募することが経営会議で決まったんだ。悪いけど至急全社員向けに公募文と掲示用ポスターを作製してほしい」
榎木さんはそう言いながら新作ラムネの写真を私の前に置いた。
そのラムネは白と水色、白とグリーン、黄色とオレンジとマーブル状のとても美しい色をしていた。
「とてもきれいなラムネですね」
「ああ、そうだろう?このマーブル感を出すのはなかなか難しかったんだぞ。販売部でネーミングを考えてもよかったんだが、なかなかいい案がでなくてね。できれば販売部以外の斬新な名前を考えてもらいたいと思って今回の公募に踏み切った」
「楽しみですね」
私はその写真を手に取り、どんな素敵な名前がつくのか思いを馳せる。
「もちろん、広瀬さんも応募してもらって構わないんだぞ」
「え?いいんですか?」
「もちろん」
榎木さんは優しく微笑み頷いた。
もう一度写真に視線を落とす。
甘くて、淡くて、瞬時に口の中で溶けてしまう儚いラムネ。
でもその儚い甘さが欲しくてもう一つ、もう一つって口に運びたくなる。
それは恋に似てるように思った。
「はい、私も考えてみます」
私は榎木さんの方に顔を向け少しだけ笑った。