甘くてやさしくて泣きたくなる~ちゃんと恋したい
「あなたは?」
ぷーすけをぎゅっと抱きしめて恐る恐る尋ねた。
「俺は、間宮さんの後輩っていうか直属の部下の田丸芳樹(たまるよしき)。今日は間宮さんに頼まれてパーソナル・サポートの仕事でここに来てるんだ」
初対面にも関わらず馴れ馴れしい感じの彼に少し引きながらも、間宮さんの職場の後輩ということですっかり安心する。
「噂には聞いてたけど、すっごいかわいい彼女さんだね。名前は?」
パーソナル・サポートの依頼書類の束を手にした田丸さんがにこやかに私のそばに近づいてきた。
ちょっと苦手と思いつつ「広瀬です」とだけ答えた。
「広瀬さんね。これからもパーソナル・サポートの助っ人でちょくちょく間宮家には訪れると思うからよろしく」
そう言って右手を差し出される。
え?という顔で田丸さんを見上げると、彼はニカッと笑って私の右手を勝手につかんで握手した。
樹さんとは違う、男っぽいごつごつした大きな手。
拒む間もなく彼は私の手を離し、「じゃ、これから頼まれた仕事に行ってくるよ」と言ってソファーの横に置いてあった黒革の大きなリュックを背負うと私に手を振り玄関を出て行った。
バタンと扉の締まる音がすると、ぷーすけが私の頬を舐めた。
「好きじゃないわ、あんな馴れ馴れしいタイプ」
私はぷーすけの顔を見つめながら口をへの字にしてつぶやいた。
ぷーすけをぎゅっと抱きしめて恐る恐る尋ねた。
「俺は、間宮さんの後輩っていうか直属の部下の田丸芳樹(たまるよしき)。今日は間宮さんに頼まれてパーソナル・サポートの仕事でここに来てるんだ」
初対面にも関わらず馴れ馴れしい感じの彼に少し引きながらも、間宮さんの職場の後輩ということですっかり安心する。
「噂には聞いてたけど、すっごいかわいい彼女さんだね。名前は?」
パーソナル・サポートの依頼書類の束を手にした田丸さんがにこやかに私のそばに近づいてきた。
ちょっと苦手と思いつつ「広瀬です」とだけ答えた。
「広瀬さんね。これからもパーソナル・サポートの助っ人でちょくちょく間宮家には訪れると思うからよろしく」
そう言って右手を差し出される。
え?という顔で田丸さんを見上げると、彼はニカッと笑って私の右手を勝手につかんで握手した。
樹さんとは違う、男っぽいごつごつした大きな手。
拒む間もなく彼は私の手を離し、「じゃ、これから頼まれた仕事に行ってくるよ」と言ってソファーの横に置いてあった黒革の大きなリュックを背負うと私に手を振り玄関を出て行った。
バタンと扉の締まる音がすると、ぷーすけが私の頬を舐めた。
「好きじゃないわ、あんな馴れ馴れしいタイプ」
私はぷーすけの顔を見つめながら口をへの字にしてつぶやいた。