甘くてやさしくて泣きたくなる~ちゃんと恋したい
「そんなことはないですけど、樹さんとは違うということは間違いないっていうだけです」
「まぁいいや。そこまでハッキリ言い切るってことは、凛は田丸にはなびかないと受け取っていい?僕もその方が安心だけどね」
樹さんはくすっと笑い続けた。
「こんな夜更けに電話したのはそのことと、あともう一つ伝えたいことがあったんだ。瀬戸風香さん、覚えてる?ぷーすけの飼い主で心臓手術のためにアメリカに渡ってる女性」
「はい!瀬戸さんはその後いかがですか?」
久しぶりに聞く名前だ。透き通るように白い腕を思い出す。
「実は、昨晩彼女のお母さんから電話が入ってね。明日移植手術が決まったらしい」
「そうなんですね。いよいよ手術なんだ……うまくいくといいいな」
「ああ。うまくいくよう凛も祈ってあげて」
「はい……」
あんな華奢な女性が挑もうとしている手術は、一度心臓を止め、全行程5時間以上も及ぶ難しい手術だ。
私だったらそんな手術受ける勇気はあるだろうか。
でも、間違いなく治って、樹さんのそばにずっといれるなら頑張れるのかもしれない。
風香さんが、元気に日本に戻ってきますように。
電話の向こうの樹さんの息遣いを感じながら目をつむって祈った。
「まぁいいや。そこまでハッキリ言い切るってことは、凛は田丸にはなびかないと受け取っていい?僕もその方が安心だけどね」
樹さんはくすっと笑い続けた。
「こんな夜更けに電話したのはそのことと、あともう一つ伝えたいことがあったんだ。瀬戸風香さん、覚えてる?ぷーすけの飼い主で心臓手術のためにアメリカに渡ってる女性」
「はい!瀬戸さんはその後いかがですか?」
久しぶりに聞く名前だ。透き通るように白い腕を思い出す。
「実は、昨晩彼女のお母さんから電話が入ってね。明日移植手術が決まったらしい」
「そうなんですね。いよいよ手術なんだ……うまくいくといいいな」
「ああ。うまくいくよう凛も祈ってあげて」
「はい……」
あんな華奢な女性が挑もうとしている手術は、一度心臓を止め、全行程5時間以上も及ぶ難しい手術だ。
私だったらそんな手術受ける勇気はあるだろうか。
でも、間違いなく治って、樹さんのそばにずっといれるなら頑張れるのかもしれない。
風香さんが、元気に日本に戻ってきますように。
電話の向こうの樹さんの息遣いを感じながら目をつむって祈った。