甘くてやさしくて泣きたくなる~ちゃんと恋したい
16.あるべき場所
16.あるべき場所
何度かの甘いキスの後、彼が何日分か食べれるようにシチューやロールキャベツ、唐揚げを大目に作り冷凍保存した。
以前おでんが好きだと言っていた樹さんのために大量のおでんも作る。
その日の夜は、樹さんの要望でおでんを一緒に食べることにした。
鼻を鳴らして私の足元にまとわりつくぷーすけにすじ肉を一かけら口に入れてやる。
樹さんはどの具材もおいしいと言ってたくさん食べてくれた。
「料理なんてどこで覚えたの?」
「母が作ってる横で一緒に手伝ってたらいつの間にかできるようになってました」
「そうか。きっと凛のお母さんはお料理上手なんだな」
「そんなこと……」
ふっと母の顔が頭に浮かぶ。
私がトリマーの資格を取ったら彼とのことを許してもらいにいくんだ。
そのことを考えるだけで緊張で体が硬直し、一瞬決意が揺らぎそうになる。
「どうした?」
彼が穏やかに微笑みながら私を見つめる。
いつもちょっとした私の変化も気づいてくれる樹さんにはきっと嘘もつけない。
どんなに母が厳しいことを言ったって、私はやっぱり彼と生きていきたい。
私は彼を安心させたくて笑って首を振った。
「そうだ、真っ先に凛に報告しないといけないことがあったよ」
「何ですか?」
「瀬戸さん、手術は大成功だったって昨晩連絡があった」
「本当ですか?ずっと心配してたんですけど、あー、よかったぁ」
私は膝に前足をかけて立ち上がっているぷーすけに笑いかけながらその頭を撫でた。
何度かの甘いキスの後、彼が何日分か食べれるようにシチューやロールキャベツ、唐揚げを大目に作り冷凍保存した。
以前おでんが好きだと言っていた樹さんのために大量のおでんも作る。
その日の夜は、樹さんの要望でおでんを一緒に食べることにした。
鼻を鳴らして私の足元にまとわりつくぷーすけにすじ肉を一かけら口に入れてやる。
樹さんはどの具材もおいしいと言ってたくさん食べてくれた。
「料理なんてどこで覚えたの?」
「母が作ってる横で一緒に手伝ってたらいつの間にかできるようになってました」
「そうか。きっと凛のお母さんはお料理上手なんだな」
「そんなこと……」
ふっと母の顔が頭に浮かぶ。
私がトリマーの資格を取ったら彼とのことを許してもらいにいくんだ。
そのことを考えるだけで緊張で体が硬直し、一瞬決意が揺らぎそうになる。
「どうした?」
彼が穏やかに微笑みながら私を見つめる。
いつもちょっとした私の変化も気づいてくれる樹さんにはきっと嘘もつけない。
どんなに母が厳しいことを言ったって、私はやっぱり彼と生きていきたい。
私は彼を安心させたくて笑って首を振った。
「そうだ、真っ先に凛に報告しないといけないことがあったよ」
「何ですか?」
「瀬戸さん、手術は大成功だったって昨晩連絡があった」
「本当ですか?ずっと心配してたんですけど、あー、よかったぁ」
私は膝に前足をかけて立ち上がっているぷーすけに笑いかけながらその頭を撫でた。