甘くてやさしくて泣きたくなる~ちゃんと恋したい
「申し訳ありません!」
その時、少し息の上がった声が私の背後で聞こえた。
私は犬の頭に手をのせたままゆっくりと後ろを振り返る。
背の高い声の主を見上げた時、思わず時間が止まったかのような衝撃が走った。
「あなたは、確か……TAWAKI食品の広瀬さん?」
私が口を開くより早く、彼は私の名前を口にした。
だって、目の前に立っていたのはあの間宮さんだったから。
「こら、ぷーすけ、困らせるな」
呆然としている私をよそに間宮さんは素早くベンチの前に回ると、私の膝に前足をかけているぷーすけを抱き上げた。
「すみません、スカート汚してしまって」
間宮さんはぷーすけを抱いたまま、すまなさそうに頭を下げる。
「い、いえ、大丈夫です」
私は首を横に振ってうつむいた。
「まさかこんなところでまたお会いできるなんて驚きました」
私も。
ドキドキしながら見上げると、あの時みたいに優しい目をして微笑む間宮さんがいた。
夢みたい。
また会えるなんて。これって、ひょっとして運命?
勇気を振り絞って会話を続けてみる。
「あの、そのワンちゃんはぷーすけっていうんですか?」
「はい、見たまんまの名前でしょう?」
間宮さんはそう言って楽しそうに笑った。
「でも、こいつあまり昔から人嫌いというか飼い主以外なかなか懐かない犬なんですよ。それなのに広瀬さんには初対面とは思えないくらいの勢いで飛びついていって、珍しいな」
「そうなんですか」
なんだかうれしくなった。
その時、少し息の上がった声が私の背後で聞こえた。
私は犬の頭に手をのせたままゆっくりと後ろを振り返る。
背の高い声の主を見上げた時、思わず時間が止まったかのような衝撃が走った。
「あなたは、確か……TAWAKI食品の広瀬さん?」
私が口を開くより早く、彼は私の名前を口にした。
だって、目の前に立っていたのはあの間宮さんだったから。
「こら、ぷーすけ、困らせるな」
呆然としている私をよそに間宮さんは素早くベンチの前に回ると、私の膝に前足をかけているぷーすけを抱き上げた。
「すみません、スカート汚してしまって」
間宮さんはぷーすけを抱いたまま、すまなさそうに頭を下げる。
「い、いえ、大丈夫です」
私は首を横に振ってうつむいた。
「まさかこんなところでまたお会いできるなんて驚きました」
私も。
ドキドキしながら見上げると、あの時みたいに優しい目をして微笑む間宮さんがいた。
夢みたい。
また会えるなんて。これって、ひょっとして運命?
勇気を振り絞って会話を続けてみる。
「あの、そのワンちゃんはぷーすけっていうんですか?」
「はい、見たまんまの名前でしょう?」
間宮さんはそう言って楽しそうに笑った。
「でも、こいつあまり昔から人嫌いというか飼い主以外なかなか懐かない犬なんですよ。それなのに広瀬さんには初対面とは思えないくらいの勢いで飛びついていって、珍しいな」
「そうなんですか」
なんだかうれしくなった。