甘くてやさしくて泣きたくなる~ちゃんと恋したい
日曜日、図書館で勉強を終えた私たちは帰りに寄り道をしてアイスクリームを食べに行くことにした。
普段なら二人とも図書館でバイバイしてまっすぐ帰っていたのに、珍しくおしゃべりに花が咲いてもう少しだけって。
憧れの弥生と二人でアイスクリーム食べるなんてだけで、私の心は浮足立っていた。
アイスクリームを二人並んで食べる。
弥生の薄茶色のショートカットが風で微かに揺れている。
大きな口を開けてアイスを頬張っては、ケラケラと大きな声で二人顔を見合わせて笑った。
「凛って、もっとおとなしくて面白みのない子だと思ってた」
弥生は悪びれもなく笑顔で私に言う。
でも、不思議と弥生にどんなこと言われても腹が立つことはなかった。
「面白くないよ、全然」
「面白いってー。こんなにかわいい顔してるのに、やってることも言ってることもすんごく面白い。もっとすぐ泣いて面倒臭い女子かと思ってたよ」
そんな風に誰かに言われたことのない私は、なんだか気恥ずかしくなってうつ向いて笑った。
「今度、おすすめの小説教えてよ。ぐーっと胸にくるような、思い切り泣けるような」
「弥生は、楽しい本より泣きたい本を読みたいの?」
いつも笑ってる弥生がそんな話を読みたがるのが不思議で思わず尋ねる。
普段なら二人とも図書館でバイバイしてまっすぐ帰っていたのに、珍しくおしゃべりに花が咲いてもう少しだけって。
憧れの弥生と二人でアイスクリーム食べるなんてだけで、私の心は浮足立っていた。
アイスクリームを二人並んで食べる。
弥生の薄茶色のショートカットが風で微かに揺れている。
大きな口を開けてアイスを頬張っては、ケラケラと大きな声で二人顔を見合わせて笑った。
「凛って、もっとおとなしくて面白みのない子だと思ってた」
弥生は悪びれもなく笑顔で私に言う。
でも、不思議と弥生にどんなこと言われても腹が立つことはなかった。
「面白くないよ、全然」
「面白いってー。こんなにかわいい顔してるのに、やってることも言ってることもすんごく面白い。もっとすぐ泣いて面倒臭い女子かと思ってたよ」
そんな風に誰かに言われたことのない私は、なんだか気恥ずかしくなってうつ向いて笑った。
「今度、おすすめの小説教えてよ。ぐーっと胸にくるような、思い切り泣けるような」
「弥生は、楽しい本より泣きたい本を読みたいの?」
いつも笑ってる弥生がそんな話を読みたがるのが不思議で思わず尋ねる。