超能力者暗殺げぇむ
ちなみに妹のつぼみの歳は10歳

ちょっとだけ離れている

あたしの妹は可愛いんだからね!

あ、一応言うけど・・・・・・シスコンですよ?

「テレビつけていい?」

「いいわよ」

この時間帯ならテレビで天気予報があってるはず

今は曇りだし、なんか雲行き怪しいから一応見ておこうと思って

ほらたまにあるじゃん・・・・・・雨降らないとか思って折りたたみ傘も何も持って行かなかったら大雨降った的なさ

テレビの前のテーブルからリモコンをとり、電源をつけた

「えーと・・・・・・あ、大丈夫ね雨降らないわ」

「雨降らない?」

「降らない降らない」

降水確率は20%だから、ちょっと微妙だけど

でもつぼみがこんなにも執拗に天気を聞いてくるのには理由がある

つぼみは今日、学校の遠足なのだ

遠出する遠足で、歩いてちょっと遠くの公園まで行く

往復で10km前後と言ってたっけ

一週間くらい前からうずうずしてた

「よかったぁ」

ほっと胸をなでおろしたつぼみは、ご飯を続行

ん、あたしも食べよう

テレビから離れて、少し大きめのテーブルにつく

つぼみの横の席

お母さんが用意してくれていたトーストを齧り、天気予報のお姉さんが一礼して画面から消えたのを見ていた

『次のニュースです。昨晩、〇△駅で高校一年生の少年が刃物のようなもので刺され、死亡しました』

アナウンサーの人が、淡々とした口調で告げる

ここから近い駅だ・・・・・・この頃なんだか物騒だねぇ
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