桜の木に寄り添う
小さな手
あかりちゃんは、涙を浮かべながら私の元へ駆け寄り、私は抱きしめた。
「 なっちゃん!ごめんなさい 」
「 みんな心配したんだよ!何でここにいるの? 」
私もあかりちゃんも泣きながら、話をし始める。
「 なっちゃんが、最後にお母さんと来たって聞いたの。どうしても来たくて…… 私もお母さんに会いたいから…… 」
私は、言葉に詰まり余計に涙がこぼれ落ちる。
涙が、私の言いたいことを邪魔するようで何も言えなくなってしまう。
「 あかりちゃん、とりあえず家に帰ろう。みんな心配してるから 」
あかりちゃんは、頷き私の車椅子を押し始めた。
ザクザク……ザク
2人の歩いてる音が、私達の心の隙間を埋めるようにとても大きく、そして……切なく……寂しいよって言ってるように……聞こえた。
車に戻り、私はこうちゃんにメールをいれておいた。
ーー今から、あかりちゃんと一緒に家に帰ります。ーー
「 あかり、怒られるよね? 」
「 こうちゃんは、誰よりあかりちゃんを心配してるんだよ!怒るのは、それだけ心配したって証だよ 」
「 でも……あかり、こうちゃんに言えなかったやの。海に行きたいって 」
「 どうして? 」
「 こうちゃん、今は海を見たくないって。前に言ってたの。だから、なっちゃんが来てくれて良かったよ!ありがとう 」
そうだったんだ。
だから、何も言わずに……
小さいながらも、大人の考えを持ってるあかりちゃんが、私には物凄く辛いようにも思えた。
駄々をこねることも無く……
きっと、大きな声で泣きたい時だってあるはずだよ。
この子は、いつからこんな大人みたいな考えを持つようになってしまったのかな。
子供は、大人に甘えていいんだよ。
辛い時や楽しい時は、声に出さないと気づかれない時だってあるから。
ちゃんと声に出して、叫んだっていいんだよ。
でも、私が言うとあかりちゃんが、もっと気を使ってしまうかもしれない。
そう思うから、この想いをあかりちゃんに届くと信じて、私はあかりちゃんの小さな手を、ギュッと強く握りしめた。
この小さな手には、いろんな想いが詰まってるんだね。
あかりちゃん……ごめんね。
気づいてあげれてなかったよね……
気づくから。ちゃんとこれから気づくからね?
だから……お願い。
お願いだから……ちゃんと甘えてきてね。
あかりちゃんは、ギュッと強く私の手を握り返した。
「 なっちゃん!ごめんなさい 」
「 みんな心配したんだよ!何でここにいるの? 」
私もあかりちゃんも泣きながら、話をし始める。
「 なっちゃんが、最後にお母さんと来たって聞いたの。どうしても来たくて…… 私もお母さんに会いたいから…… 」
私は、言葉に詰まり余計に涙がこぼれ落ちる。
涙が、私の言いたいことを邪魔するようで何も言えなくなってしまう。
「 あかりちゃん、とりあえず家に帰ろう。みんな心配してるから 」
あかりちゃんは、頷き私の車椅子を押し始めた。
ザクザク……ザク
2人の歩いてる音が、私達の心の隙間を埋めるようにとても大きく、そして……切なく……寂しいよって言ってるように……聞こえた。
車に戻り、私はこうちゃんにメールをいれておいた。
ーー今から、あかりちゃんと一緒に家に帰ります。ーー
「 あかり、怒られるよね? 」
「 こうちゃんは、誰よりあかりちゃんを心配してるんだよ!怒るのは、それだけ心配したって証だよ 」
「 でも……あかり、こうちゃんに言えなかったやの。海に行きたいって 」
「 どうして? 」
「 こうちゃん、今は海を見たくないって。前に言ってたの。だから、なっちゃんが来てくれて良かったよ!ありがとう 」
そうだったんだ。
だから、何も言わずに……
小さいながらも、大人の考えを持ってるあかりちゃんが、私には物凄く辛いようにも思えた。
駄々をこねることも無く……
きっと、大きな声で泣きたい時だってあるはずだよ。
この子は、いつからこんな大人みたいな考えを持つようになってしまったのかな。
子供は、大人に甘えていいんだよ。
辛い時や楽しい時は、声に出さないと気づかれない時だってあるから。
ちゃんと声に出して、叫んだっていいんだよ。
でも、私が言うとあかりちゃんが、もっと気を使ってしまうかもしれない。
そう思うから、この想いをあかりちゃんに届くと信じて、私はあかりちゃんの小さな手を、ギュッと強く握りしめた。
この小さな手には、いろんな想いが詰まってるんだね。
あかりちゃん……ごめんね。
気づいてあげれてなかったよね……
気づくから。ちゃんとこれから気づくからね?
だから……お願い。
お願いだから……ちゃんと甘えてきてね。
あかりちゃんは、ギュッと強く私の手を握り返した。