生まれ変わったら、また会おう
家に帰ってみると、無いはずの父の車が停まっていた。
疑問に思った母は、私と妹に近くの友人の家に行っててと伝え、手を離した。
その後覚えていることは父のお葬式。
目の前には首に包帯を巻かれた父が眠っていた。
隣には泣いている母。
祖父の元で笑っている幼い妹。
泣きながら父の顔を見ている参列者。
だんだんと父はもう帰ってこないと認識する私。
「目にゴミが入ってかゆい」と言いながら目をこすり、込み上げてくる涙を隠す。
私なりの精一杯の強がりだった。
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