Fake!!(フェイク)~漆黒の魔導師と呪われた乙女の物語~
「ねぇ…。あの約束…まだ覚えてる?」
「ん?」
「ほら…全てが片づいたら旅に出ようって…。」
「ああ、あの約束か。覚えてるよ。」
エドガーを胸に抱いたまま、ロニィは答えた。
「行くか?ハニームーンへ…。」
「うん!」
嬉しそうにエドガーがピョコンと跳ね起きた。
それに続いてロニィがゆっくりと立ち上がる。
「そうと決まれば…今夜はオーランドの街に一泊だ。」
「ええっ。」
「…いいじゃん♪」
「それって…もしかして…ねぇ?」
パッと顔を輝かせたエドガーが、ロニィの顔を見上げ、悪戯っぽく尋ねた。
「…うわーっ、腹減ったぁ。焼きたてのハニーバタートーストが食いてぇ!」
「あっ、ま~たそうやって誤魔化す!」
おおらかな笑顔を翻し、傲慢な魔導師は歩き出した。
空のように澄んだ純粋さと、勇気を持った恋人が取り戻してくれた命の温もりを確かめながら…。
呪われた乙女は歩き出した。
自らにかけられた呪いは解けなかったけれど、彼女はそれ以上の幸福を手に入れた。
海のように深く強い愛情で、自分を支えてくれる永遠の恋人を。
別々の道を歩んでいた二人の道が今…一つに交わった。
一本の道のその先にあるもの…それは『愛という名の奇跡』
★第三章 古代の神殿 ~end~
「ん?」
「ほら…全てが片づいたら旅に出ようって…。」
「ああ、あの約束か。覚えてるよ。」
エドガーを胸に抱いたまま、ロニィは答えた。
「行くか?ハニームーンへ…。」
「うん!」
嬉しそうにエドガーがピョコンと跳ね起きた。
それに続いてロニィがゆっくりと立ち上がる。
「そうと決まれば…今夜はオーランドの街に一泊だ。」
「ええっ。」
「…いいじゃん♪」
「それって…もしかして…ねぇ?」
パッと顔を輝かせたエドガーが、ロニィの顔を見上げ、悪戯っぽく尋ねた。
「…うわーっ、腹減ったぁ。焼きたてのハニーバタートーストが食いてぇ!」
「あっ、ま~たそうやって誤魔化す!」
おおらかな笑顔を翻し、傲慢な魔導師は歩き出した。
空のように澄んだ純粋さと、勇気を持った恋人が取り戻してくれた命の温もりを確かめながら…。
呪われた乙女は歩き出した。
自らにかけられた呪いは解けなかったけれど、彼女はそれ以上の幸福を手に入れた。
海のように深く強い愛情で、自分を支えてくれる永遠の恋人を。
別々の道を歩んでいた二人の道が今…一つに交わった。
一本の道のその先にあるもの…それは『愛という名の奇跡』
★第三章 古代の神殿 ~end~