Fake!!(フェイク)~漆黒の魔導師と呪われた乙女の物語~
★第一章 枯れない花
「枯れない花…か…。」
レオルドの書状を封筒に戻し、俺は椅子に腰を下ろし、腕組みをしたまま天井の一点を見据えた。
「ねぇ、単純に造花なんかじゃダメ?」
眉間に皺を寄せ、頭をフル回転させている俺に、エドガーが真顔で言う。
「バーカ!そんなものでアイツを丸め込めるものか。お前は発想が貧困なんだよ。」
俺はエドガーを貶すと、顔をしかめた。
(…ん…。だが待てよ。レオルドは、学生時代から子供じみた悪戯が大好きだったからな…。以外と馬鹿馬鹿しい仕掛けでも引っ掛かるかもしれないな。)
「よし!とっておきの造花を作ってみるか。」
俺はエドガーに手伝いをするよう促すと、造花作りを始めた。
「材料は、ラックバードの尾羽根が10枚、綿花を一握り、魔鉱石の粉…ヤモリの油と…後は、そうだな、コイツを忘れちゃ大変だ。」
ブチッ
俺はエドガーの頭に手を伸ばすと、奴の赤毛を数本引き抜いた。
「痛っ、何するんだよ!」
エドガーは、両手で頭を覆いながら、俺を睨んだ。
「今作っているのは、呪いが込められる造花だ。呪いの仕上げにはお前の髪が必要なんだよ。」
「え?なんで?どうしてロニィのじゃ駄目なのさ?」
「ふん。こいつは他人の髪を使ってこそ、意味があるんだよ。まぁ、効果は後のお楽しみってとこだな。」
俺はエドガーの問いに答えると、美しく仕上がったパープルローズの造花に最後の仕上げの呪文をかけた。
レオルドの書状を封筒に戻し、俺は椅子に腰を下ろし、腕組みをしたまま天井の一点を見据えた。
「ねぇ、単純に造花なんかじゃダメ?」
眉間に皺を寄せ、頭をフル回転させている俺に、エドガーが真顔で言う。
「バーカ!そんなものでアイツを丸め込めるものか。お前は発想が貧困なんだよ。」
俺はエドガーを貶すと、顔をしかめた。
(…ん…。だが待てよ。レオルドは、学生時代から子供じみた悪戯が大好きだったからな…。以外と馬鹿馬鹿しい仕掛けでも引っ掛かるかもしれないな。)
「よし!とっておきの造花を作ってみるか。」
俺はエドガーに手伝いをするよう促すと、造花作りを始めた。
「材料は、ラックバードの尾羽根が10枚、綿花を一握り、魔鉱石の粉…ヤモリの油と…後は、そうだな、コイツを忘れちゃ大変だ。」
ブチッ
俺はエドガーの頭に手を伸ばすと、奴の赤毛を数本引き抜いた。
「痛っ、何するんだよ!」
エドガーは、両手で頭を覆いながら、俺を睨んだ。
「今作っているのは、呪いが込められる造花だ。呪いの仕上げにはお前の髪が必要なんだよ。」
「え?なんで?どうしてロニィのじゃ駄目なのさ?」
「ふん。こいつは他人の髪を使ってこそ、意味があるんだよ。まぁ、効果は後のお楽しみってとこだな。」
俺はエドガーの問いに答えると、美しく仕上がったパープルローズの造花に最後の仕上げの呪文をかけた。