Fake!!(フェイク)~漆黒の魔導師と呪われた乙女の物語~
【執務室にて】
午後二時。
俺達はレオルドの執務室へ続く廊下を急いでいた。
エドガーが、まるで子犬のように後ろからチョコチョコとついてきているが、俺は歩調を緩めなかった。
「レオルド!邪魔するぜ!」
俺は、そう言いながら勢いよく執務室のドアを開けた。
レオルドは豪華な装飾を施された革張りの椅子に腰を下ろし、樫の木の重厚な机にブーツを履いた長い足を乗せ、山積みになった書類に目を通していた。
「よぅ、思ったより早かったな。…悪りぃ…まだ執務中なんだ。待ち時間はノーカウントにしてやるから、ちょっと待っててくれないか?そこにある物は好きに飲み食いして構わないからな。」
書類から顔を上げずに、レオルドは応接テーブルを指差した。
「分かった。それじゃあゆっくり待たせて貰おう。」
俺達は、柔らかなソファに向かい合わせに腰掛けた。
パチン
俺がティーセットに向かって指を鳴らすと、ティーポットが勝手に動き出し、お茶の用意を始めた。
やがて、俺達の前には香りの良い紅茶の入ったカップが二客並んだ。
エドガーは、銀の足付き盆に美しく積み上げられたチョコレートを頬張りながら、その様子を楽しそうに眺めていた。
「おい、そんなに食って大丈夫か?女とは思えない食いっぷりだな。」
「うるさいなぁ。別にいいじゃん。そんなに口うるさいとモテないよ。…あーっ、そうか、ロニィはもうモテる必要はないもんね。安心してよ!僕がずーっと愛してあげるからさっ!」
俺達はレオルドの執務室へ続く廊下を急いでいた。
エドガーが、まるで子犬のように後ろからチョコチョコとついてきているが、俺は歩調を緩めなかった。
「レオルド!邪魔するぜ!」
俺は、そう言いながら勢いよく執務室のドアを開けた。
レオルドは豪華な装飾を施された革張りの椅子に腰を下ろし、樫の木の重厚な机にブーツを履いた長い足を乗せ、山積みになった書類に目を通していた。
「よぅ、思ったより早かったな。…悪りぃ…まだ執務中なんだ。待ち時間はノーカウントにしてやるから、ちょっと待っててくれないか?そこにある物は好きに飲み食いして構わないからな。」
書類から顔を上げずに、レオルドは応接テーブルを指差した。
「分かった。それじゃあゆっくり待たせて貰おう。」
俺達は、柔らかなソファに向かい合わせに腰掛けた。
パチン
俺がティーセットに向かって指を鳴らすと、ティーポットが勝手に動き出し、お茶の用意を始めた。
やがて、俺達の前には香りの良い紅茶の入ったカップが二客並んだ。
エドガーは、銀の足付き盆に美しく積み上げられたチョコレートを頬張りながら、その様子を楽しそうに眺めていた。
「おい、そんなに食って大丈夫か?女とは思えない食いっぷりだな。」
「うるさいなぁ。別にいいじゃん。そんなに口うるさいとモテないよ。…あーっ、そうか、ロニィはもうモテる必要はないもんね。安心してよ!僕がずーっと愛してあげるからさっ!」