Fake!!(フェイク)~漆黒の魔導師と呪われた乙女の物語~
【まじない花】
「コイツが“枯れない花”だ。」
俺はレオルドに呪いのかかったパープルローズの造花を渡した。
「ふん。子供じみた真似を…。呪い付きの造花じゃないか。呪いの媒体はエドガーの髪…くだらねぇな。」
造花を見つめ、レオルドはつまらなそうな表情を浮かべた。
「ちぇっ、何がとっておきの造花だよ。全然駄目じゃん。」
エドガーは俺を見上げると、口を尖らせた。
「こんな物で俺を納得させるだと?ふざけるなよ。ロニィ、課題はやり直しだ。」
レオルドはそう言うと、ぶっきらぼうに造花を俺の胸元に突き返した。
「痛っ!」
レオルドが小さな声をあげ、右手の人差し指を見つめた。
白い華奢な指先に生まれた深紅の点が、見る間に大きく膨らんでいった。
「…ったく、酷ぇなぁ。」
レオルドは指先を整った口に含むと、恨めしそうに俺を睨みつけた。
「ああ…すまんな。だが…これでお前はこの花の本当の呪いを味わう事になったぜ。」
俺は、レオルドを真っ直ぐに見据え、口元に笑みを浮かべた。
「何?それはどういう…まさか…お前…ロ…ニィ…。」
そこまで言うと、レオルドはフラフラとよろめき、ソファに倒れ込むと意識を失った。
俺はレオルドに呪いのかかったパープルローズの造花を渡した。
「ふん。子供じみた真似を…。呪い付きの造花じゃないか。呪いの媒体はエドガーの髪…くだらねぇな。」
造花を見つめ、レオルドはつまらなそうな表情を浮かべた。
「ちぇっ、何がとっておきの造花だよ。全然駄目じゃん。」
エドガーは俺を見上げると、口を尖らせた。
「こんな物で俺を納得させるだと?ふざけるなよ。ロニィ、課題はやり直しだ。」
レオルドはそう言うと、ぶっきらぼうに造花を俺の胸元に突き返した。
「痛っ!」
レオルドが小さな声をあげ、右手の人差し指を見つめた。
白い華奢な指先に生まれた深紅の点が、見る間に大きく膨らんでいった。
「…ったく、酷ぇなぁ。」
レオルドは指先を整った口に含むと、恨めしそうに俺を睨みつけた。
「ああ…すまんな。だが…これでお前はこの花の本当の呪いを味わう事になったぜ。」
俺は、レオルドを真っ直ぐに見据え、口元に笑みを浮かべた。
「何?それはどういう…まさか…お前…ロ…ニィ…。」
そこまで言うと、レオルドはフラフラとよろめき、ソファに倒れ込むと意識を失った。