崩れたと思っていた青春の先は



今日は宮内先輩の卒業式。俺は宮内先輩を連れて部室へやってきた。

「コングラチュレーションズ!」

石丸先輩と笹井先輩は、同時にクラッカーを鳴らしながら叫ぶように言った。

宮内先輩にサプライズで卒業おめでとうと伝えよう、と3人で決めたのだ。

「宮内先輩、ご卒業おめでとうございます!僕、部長として頑張ります」

部長である笹井先輩が宮内先輩に色紙を渡しながら言った。

「先輩、ご卒業おめでとうございます。綾斗を副部長として引っ張っていきます!」

副部長である石丸先輩が手作りの『世界部』と書かれたキーホルダーを渡しながら言った。

「ご卒業おめでとうございます…俺、実はこの部活に入るつもりは無かったんです。しかし、体験入部はとても楽しくて時間を忘れることも出来ました…宮内先輩や笹井先輩、石丸先輩にはとても感謝をしています」

俺はそう言ってスマホを手に持つ。最後に記念写真を撮るためだ。

「先輩!最後に世界部の皆で写真を撮りましょう!」

そう言って、俺はカメラ機能を立ち上げる。そして、皆は並ぶ。

カシャ、と音がして俺の…いや、皆の思い出に残る最高な1枚が撮れた。
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