あふれる笑顔
直ぐにでも、文句を言いたいし

『会食は、キャンセルする!』と怒鳴り付けてやりたいが

先ずは、咲を落ち着かせ

何故咲が、俺より先に知っていたのかを聞く必要がある。

まぁ

大体の想像は、つくが…………。

「咲。
咲が、誰に何を聞いたのかは知らないが………
俺は見合いをしないし
他の人と結婚することもない。
咲以外は、いらない。
だから、咲は…………
俺の言葉だけを信じていて。
色んな奴が、惑わす言葉を囁くかもしれないけど………
俺の言葉が真実だから。」

まだパニックの中にいる咲には…………

何処まで俺の言葉が届いているのか、分からないけど……

俺の精一杯の気持ちを話しかける。

「咲が不安なら………
このまま籍だけ先に入れてこよう。
どうせ、咲と結婚するつもりだから
順番が逆になっても、大丈夫だよ。」

そう言うと………

さっきまで突っぱねていた手の強ばりが………

少しずつ解けていった。
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