あふれる笑顔
「と言うことで、俺達は別行動します。
咲、薄情な彼氏にしっかり奢らせろよ!」

そう言うと、二人は去って行った。

「気づかないで…………ごめん。」

「ホントだよぅ。
笹兄ですら気づいてくれたのに!
昨日お祝い貰ったんだよ。」

ささまで気づいてた事に、ガックリきた。

落ち込む俺に

「うそ………。
圭ちゃんからのプレゼントなら
もう貰ったよ!」と。

顔を上げる俺に

「洋ちゃんとのデートが心配で
大切なお店を任せて来てくれたんでしょう!
今日が何の日かも分からないのに………。
それって、咲だからだよね。」って。

もちろんそうだ。

いくら彩ちゃんが傷ついていても

相手が咲じゃなかったら、店を任せてまで来ていない。

「あぁ。
咲じゃなかったら、来てない。」

「だったら、それで十分。
それより、せっかくのデートだよ!
楽しもう!!
二人で出掛けたのって、初詣以来だもん。
あの時は、ケンカしてお参りも出来なかったしね。」

あれ以来、二人の外出って無かったか??
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