あふれる笑顔
「「行ってきまぁ~す。」」

ニコニコ笑顔で出掛ける二人。

「おぉ。」と送り出して、ご飯を車に乗せていたら

ポンと肩を叩かれる。

「今日、閉めちゃうんだ!
残~念!!」

「お疲れ様です。
笹兄、体調不良ですか?」

振り向かなくても分かる声。

洋介と悠人だ。

「いや。
咲とデート。」

「あっれ~!
圭ちゃん……ささにヤキモチ!?」

「うるせぇ!」

クスクス笑う声が、耳障りだ。

「今日は休みだ!
居酒屋にでも行け。」

シッ、シッ!と追い払うも

ニヤニヤ笑うばかりだ。

あぁ~!クソッ!!

本気でイライラする。

「ささとなら安心じゃん。
それより、これって夕ごはん?」

車に積んだ夕ごはんを覗くと

「悠人、今日は圭ちゃんの家で飲むってメールしといて。」と

勝手に決めて、車に乗り込む。

コイツらは、俺が先輩だって分かってるか?

ムスッとするも

「圭ちゃん、早く早く!」と全く平気だ。

はぁ~っ。

大きなため息をついて、運転席に乗り込む。
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