あふれる笑顔
「だって、彩先生だよ!!」

彩ちゃんの何をそんなに恐れるのか分からないが

怖いからという理由だけで、彼氏の前でデートの約束をするか?

「だったら、咲は俺が他の女とデートしても良いんだな?」

脅しのような言葉になるが

このわからず屋には、これくらい言わないと伝わらない。

「それは違うじゃない~
洋ちゃんは、圭ちゃんのお友達でなにもしないって知ってるでしょう。
おまけに、彩先生命の彼氏だよ!!
からかってるだけだもん。
まぁ、それとデートが繋がるのは不思議だけど。」

ヘェ~

全く分かって無いのかと思ってたけど………

一応考えてんだ。

「圭ちゃんがデートに行くのって………
私の知らない……女の人でしょ?
もしかしたら………圭ちゃんを好きな………………。
そんなの絶対ダメ!
勝手だと分かってるけど……
私がするデートは、圭ちゃんの手のひらの上だもん。
だから大丈夫だけど
圭ちゃんは私の知らない別の世界だから
絶対、絶対にダメ!!」

言ってることはムチャクチャだけど

一言聞くごとに口元が弛んでくる。
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