あふれる笑顔
表に出て洋介に近寄ると

「彩から聞いた情報だから、ハッキリしないんだけど………。
お前のお袋さんが動いてる。
幼稚園に、お前と似たような容姿のおばさんが
咲ちゃんを訪ねて来たらしいから。」

予期せぬ名前にびっくりした。

「ささの手前、中で話す訳にいかなかったから。
咲ちゃんが不安を持たないように
フォローしといて。」

相変わらず周りに気遣いの出来る男だ。

「分かった。
こっちも調べてみるが…………
俺だと直ぐに足がつくから………頼む事があると思う。
ささに頼む訳にいかないし……。
彩ちゃんに事情を伝えてもらって良いから
目を配って欲しいと頼んでくれるか?
咲とささ。
二人共守りたいから。
俺にとっては、二人共大切な家族だから。」

咲の疲れの一端が、俺にあると思うと申し訳ないが………

一緒になる為には避けて通れない。

とは言っても、俺が守る!

いよいよ正念場かな。
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