身ごもり政略結婚
深まる愛
それからあっという間に月日は過ぎ、七カ月に入った。

つわりで痩せたせいか、お腹の膨らみも他の妊婦さんに比べると小さく、本当に大丈夫だろうかと不安になったこともあったものの、少しずつお腹が大きくなってきた。


「ただいま。いい子にしてたか？」


大雅さんは帰ってくるたび、私のお腹に優しく触れながら語りかける。


「おっ、動いた！」
「おかえりって言ってるのかな？」


胎動もよく感じるようになってきた。

ちょっと動くだけだと思っていたのに、そうでもない。
私のお腹が変形するほどの勢いで動き回っている。


そんなとき大雅さんは、「これは足を伸ばしてるのかな。それとも手？」なんて完全に父親の顔をして赤ちゃんとコミュニケーションをとっていた。

どうやら赤ちゃんはこうして私のお腹を蹴って感触を確かめているのだとか。

だから私も手で触れて、『ママはここにいるよ』と話しかけている。


「だな。結衣、ただいま」
「おかえりなさい」
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