緑の風と小さな光 第2部
商人達の懐にばかり金が行ってしまっていた。
「儲けは農夫にはあまり回って来なかった。だから、国への不満は高まってたけどね…」
それでも、国王をどうにかしよう、などと考える者はいなかった。
「いきなりだよ。あいつが権力を握ったのは。大した軍人じゃなかったんだが。」
スヴィアはあっという間に国の頂点にのし上がった。
「スザールは暗くなったよ…貧しくても陽気で平和な国だったのに…」
最初は、少しは農夫の暮らしを良くしてくれるかもしれない、と期待していた。
「だが、とんでもなかった。…1番とんでもないのは奴隷制を復活させた事だ…」
何百年前の話しをしてるんだ…とセレは思った。
「今時、奴隷なんて、と誰だって思うさ。それなのに奴が決めた事はまかり通ってしまうんだ。何故か国王も奴の言いなりなんだ。」
…権力とは一体何処から湧いて出るんだろう?…
「『闘奴』というのもある。闘技場で奴隷どうしを戦わせるんだ…どちらかが動けなくなるまで…ほとんど殺し合いだ。」
「…金を賭《か》けるのか?」
「そうだ。賭博だ…娯楽なんだ。人の命を何だと思ってるんだ…」
「それでは暴動が起きるだろう。」
「儲けは農夫にはあまり回って来なかった。だから、国への不満は高まってたけどね…」
それでも、国王をどうにかしよう、などと考える者はいなかった。
「いきなりだよ。あいつが権力を握ったのは。大した軍人じゃなかったんだが。」
スヴィアはあっという間に国の頂点にのし上がった。
「スザールは暗くなったよ…貧しくても陽気で平和な国だったのに…」
最初は、少しは農夫の暮らしを良くしてくれるかもしれない、と期待していた。
「だが、とんでもなかった。…1番とんでもないのは奴隷制を復活させた事だ…」
何百年前の話しをしてるんだ…とセレは思った。
「今時、奴隷なんて、と誰だって思うさ。それなのに奴が決めた事はまかり通ってしまうんだ。何故か国王も奴の言いなりなんだ。」
…権力とは一体何処から湧いて出るんだろう?…
「『闘奴』というのもある。闘技場で奴隷どうしを戦わせるんだ…どちらかが動けなくなるまで…ほとんど殺し合いだ。」
「…金を賭《か》けるのか?」
「そうだ。賭博だ…娯楽なんだ。人の命を何だと思ってるんだ…」
「それでは暴動が起きるだろう。」