緑の風と小さな光 第2部
セレ達には予想外の場面だった。
「何だ…美味《うま》そうな物、食ってるじゃないか。」
エルグが言った。
「君達も良かったら、どうぞ。」
「ああ!有り難い!」
エルグはすぐに席について素直に食べ始めた。
「君は?」
セレはまだ警戒して、立ったままだった。
「いや、俺は結構。」
「そうですか。まあ座りなさい。」
ピアリは果物を食べていた。
「セレ、このフルーツとっても美味しいわ。せっかくだからいただいたら?」
「ピアリ、何もされなかったか?」
とりあえずセレも腰を下ろした。
「ええ。親切にしてもらってるわ。」
「……」
自由を奪われて苦しい思いをしているのでは、と心配していたのだが、ピアリはむしろ楽しそうだった。
「セレ、私はこの人達と一緒にスヴィアという人の所に行こうと思うの。」
「何を言ってるんだ!?」
セレは驚いた。
「この人達は悪い人ではないと思うわ。」
「スヴィアというのは独裁者ではないのか?」
セレは単刀直入に訊いた。
「…独裁者…そうかもしれませんが、独裁は必ずしも悪とは言えませんよ。」
無表情のままエイダは答え、逆に問いただした。
「何だ…美味《うま》そうな物、食ってるじゃないか。」
エルグが言った。
「君達も良かったら、どうぞ。」
「ああ!有り難い!」
エルグはすぐに席について素直に食べ始めた。
「君は?」
セレはまだ警戒して、立ったままだった。
「いや、俺は結構。」
「そうですか。まあ座りなさい。」
ピアリは果物を食べていた。
「セレ、このフルーツとっても美味しいわ。せっかくだからいただいたら?」
「ピアリ、何もされなかったか?」
とりあえずセレも腰を下ろした。
「ええ。親切にしてもらってるわ。」
「……」
自由を奪われて苦しい思いをしているのでは、と心配していたのだが、ピアリはむしろ楽しそうだった。
「セレ、私はこの人達と一緒にスヴィアという人の所に行こうと思うの。」
「何を言ってるんだ!?」
セレは驚いた。
「この人達は悪い人ではないと思うわ。」
「スヴィアというのは独裁者ではないのか?」
セレは単刀直入に訊いた。
「…独裁者…そうかもしれませんが、独裁は必ずしも悪とは言えませんよ。」
無表情のままエイダは答え、逆に問いただした。