ガラスの靴は、返品不可!? 【後編】
まさか柴田さんの身に何か……?
悪い想像ばかりがどんどん膨らんでしまい、さっきから動悸が治まらない。
やっぱり巻き込むべきじゃなかったかも。
と後悔しながら、きつく両手を握り締めた――その時。
バタバタバタッ……
ドアの向こう、慌ただしく近づいてくる足音が聞こえた。
柴田さん?
それにしてはやけに荒っぽいような……
足音はどんどん大きくなり、やがて。
この部屋の前で、ピタリと止まり。
ガチャッ!!
ノックも何もなく、ドアがいきなり乱暴に開く。
飛び込んできたのは……ライアンだった。