ガラスの靴は、返品不可!? 【後編】

もしかしたら、その日は来ないんじゃないかって怯えてた。
あなたがはめてくれる日は、来ないんじゃないかって。

信じてたけど、怖くて……


「っふ、っ……ぅっ……」


もう、涙を止めることなんてできなかった。


泣きじゃくる私の顎に、彼の指が触れる。


「飛鳥、こっち見て。誓いのキスをしよう？」


唇を結んだ私はなんとか頷き、涙に濡れた顔を、思い切って持ち上げた。



そして近づく彼を感じながら、おずおず瞼を下ろして――





ガチャっ！！

「あーーーーくそっあの渋滞、なんだよあれは！」