今あるこの瞬間を…
「なんだ、お前ら今日おばさんが午後休なの知らなかったのか?昨日からそこの掲示板に書いてあっただろうが。しかも今日のホームルームで教師からも言われたはずだぞ?」

光介は不思議そうに僕たちに聞いてきた。言われてみればそんな話を担任が話していたような気がする。どうやら考えすぎだったようだ。俊治も納得している様子だ。

でもどうしてそんな大事なことを忘れていたんだろう?僕だけならともかく、俊治や秀明、加奈まで忘れていたようだ。

しかし今はそれどころではない。

「ところで今日のお昼はどうするの?おばさんがいないんじゃ、ご飯ないんじゃない?」

「なんだと~!!!!」

秀明は絶叫していた。

「それなら問題ない。」

光介がキッチンを指さしながら言った。そこでは教師たちがなにやら準備をしているようだ。

「レトルトカレーを準備したらしい。とりあえず、選ばなければ飯にはありつける。」

光介は続けてそう言った。

「学食まで来てレトルトカレーかよ。」

秀明は不満そうにそう言った。

「贅沢言うなボケーー!!」

間髪いれずに加奈の容赦ない裏拳が炸裂する。

「おっと、2度も同じ手には乗らないぜ。」

秀明はらくらくそれを回避した。

「そうは問屋がおろさんぞ。」

すかさず俊治のとび膝蹴りが炸裂する。加奈に注意を向けていた秀明は、今度はよけられなかった。そして、苦しみながら床にへたり込んだ。

「食べられるだけ幸せだと思え。」

俊治は諭すようにそう言った。光介はそれを見て爆笑している。

光介に対して少し疑問ができたが、こんな風に無邪気に笑う姿を見ているとどうでもよくなってきた。何より僕はこう思わずにはいられないのだ。







ずっとこんな日々が続けばいいのにと…
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