只今、愛の診察中につき。
「離してください」
「っ!!」
「…ガッカリです」
「ひびっ…」
「あんなに綺麗な婚約者がいるのに、愛人囲うなんて」
「…婚約者って。誰がそんな情報を…」
「貴方に抱かれた看護師さん達が言ってました。
5~6人居ましたけど、全員要さんに抱かれたと言っていましたよ?わたしもそんな中のひとりに過ぎなかったなんて……。わたしっ、バカみたいっっ!!」
最後の方は感情的になってしまって
わたしの瞳からも涙が溢れる。
起き上がり、ハラハラと涙を溢していると
今度は強引に抱き締められた。
「やっ!」
必死で抵抗するも要さんはどんどんわたしを抱き締める腕に力を込めて、どうあってもわたしを自分から逃げられないようにした。
「離してっ…!」
「一生離さない……!」
「…どうしてっ」
「好きだっ……」
「っっ」
「大好きなんだ、響のことが」