只今、愛の診察中につき。

「言ったろ?僕がなりたかったのは外科医じゃない。もっとやりたい事があった。それが、精神科医になることだった。それを改めて決意したのはーー響、君に出会ったからだよ」

「え?」

思いもよらないタイミングでわたしの名前が出てきてポカンとしてしまった。

「待って。わたしと要さんとの初対面はーー」

「病院じゃないよ」

「ーーーえ」

訳がわからない。わたしと要さんが病院で会った以前に出会っていたーー?

一体どこで……?

う~ん…と考え込んだわたしを可笑しそうに笑ってみせて。

その笑顔にトキメいてしまいそうになったけど
それどころじゃないと思って、表情を作り直した。

「…やっぱり好きだな。響の事」

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